0100.日本に帰る
0100.日本に帰る
第100回です。
今回は回huí(帰る、戻る)です。
回日本 huí Rìběn (日本に帰る)
回huíは元いた場所に戻る、自分の拠点となる場所に帰るという意味です。
中国語の動詞の中には単独で使用できるものと、単独ではどうも据わりの悪いものがあります。例えば去qùは単独でも使えます。
(例)A:你去图书馆吗? Nǐ qù túshūguǎn ma?
(あなたは図書館へ行きますか)
B:去。Qù. (行きます)
今回取り上げた回huí(帰る、戻る)は単独では据わりが悪く、必ず場所を表す目的語を付けるか、方向補語と呼ばれる補語を後ろに置きます。
(例1)A:你回家吗? Nǐ huí jiā ma?
(あなたは家に帰りますか)
B:回家。Huí jiā. (帰ります)
×B:回。
(例2)他回来了。 Tā huílai le.
(彼は戻って来ました)
(例3)他回去了。 Tā huíqu le.
(彼は戻って行きました)
×他回了。
動詞の後ろに来laiや去quを置いて、動作行為の行われる相対的な方向を表します。こういう補語を方向補語と言います。(例2)の場合は自分のいる所に彼が戻って来たことになり、(例3)の場合は自分のいる所から離れる方向に彼は戻って行ったことになります。
(例2)(例3)の回huíには目的語が付いていませんが、付けるとどうなるかと言いますと、来láiや去qùの前に目的語が割って入ります。
(例4)他回日本来了。 Tā huí Rìběn lái le.
(彼は日本に戻って来ました)
×他回来日本了。
(例5)他回日本去了。 Tā huí Rìběn qù le.
(彼は日本に戻って行きました)
×他回去日本了。
回huí以外の動詞でも、方向補語の来láiや去qùが付いた動詞の目的語は、来láiや去qùの前に入れてください(実は例外もあるのですが、ややこしくなるのでここでは敢えて触れません)。
(例)你买点儿水果来。 Nǐ mǎi diǎnr shuǐguǒ lái.
(ちょっと果物を買ってきて)
×你买来点儿水果。
买mǎiは買の簡体字で、買うという意味です。点儿diǎnrは少量を指します。水果shuǐguǒは果物のことです。少しの果物を買ってきて→ちょっと果物を買ってきて。
特に(例4)や(例5)のように目的語が場所を表す語であれば、必ず来láiや去qùの前に入れてください。
実はこれは日本語話者が非常に間違いやすい構文なのです。中国で外国人に中国語を教えている中国人の先生に「大概の日本人は×我回去日本と言ってしまい、我回日本去。Wǒ huí Rìběn qù.と正しく言うことができない。なぜなんだ?」と真顔で尋ねられたことがあります。皆さん、気をつけましょう。
3字で学ぶ中国語 汉语动词三字经
2006年9月22日金曜日