新型コロナウィルスによる肺炎で休校、教育をどう継続するか?ということで、オンライン授業が注目されています。この記事ではオンライン授業とZOOMに関するリンク集、及びZOOMで作る講義動画に関して書きます。
オンライン授業について
- Gigazine「ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などが「全ての授業をオンラインに移行する」ことを決定」
- BUSINESS INSIDER「新型ウイルスで「教育が止まりかねない」日本。止めない中国。浮上した「オンライン教育格差」
- 文科省「臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト(子供の学び応援サイト)」
- 経産省「新型コロナ感染症による学校休業対策『#学びを止めない未来の教室』」
- 京都大学教育コンテンツ活用推進委員会「メディアを利用して行う授業」
オンライン授業を単位取得ができるような授業にするための条件について解説、Q&Aが具体的です。 - 日本教育工学会・教育システム情報学会「COVID-19対策に伴うオンライン教育における著作権法第35条規定の取り扱いに関するお願い」
オンライン授業で他人の著作物を使う際の問題点と関係団体へのお願いが書かれています。 - 文化庁「新型コロナウィルス感染症対策に伴う学校教育におけるICTを活用した著作物の円滑な利用について」
ZOOMの使いこなしのために
- BUSINESS INSIDER「臨時休校から、テレワークまで。よくわかる「Zoom」の使い方【基礎知識】」
- EdTechZine「オンライン授業を実現するポイントとは? N中等部の「Zoom」を使った事例を紹介!」
- N中等部「~N中等部 オンライン授業報告レポート~【授業スライド公開】新型コロナウイルス感染拡大を受け、Zoomを使ったオンライン授業を実施しました。」
初回授業でZOOMを導入するために使ったスライド(78枚)が公開されています。オンライン授業に不慣れという点では中学生も大学生もさして変わらないので、参考になります。 - 熊本市教育センター公式チャンネル
YouTubeのチャンネルです。ZOOMの使い方を動画で解説。 - ICT教育ニュース「iPadではじめる!先生のためのICT入門講座 【第22回】iPadで遠隔授業」
- 日本教育工学会2020年度春季大会実行委員会(信州大学)「学会全国大会のオンラインでの試行開催の運用メモ」
- 氷野研究室「ZOOMで中国語の授業」
中国語と書いてありますが、中国語に特化した内容ではなく、他の科目でも使えるノウハウです。 - 岩居弘樹「ZOOM + a 」
Zoomとロイロノートスクール(授業支援クラウド)を使った遠隔授業を行うためのページ、コンテンツどんどん増加中です。オススメです。 - Kiyonori Nagasaki「オンライン授業のための情報まとめ」
Twitterを中心としたオンライン授業とZOOMに関する情報のまとめ、ZOOMで会議している様子の動画もあり。 - 松永正樹「Zoomを用いた遠隔オンライン授業の実施運営に関する資料」
基礎編と実践編に分かれ、実践編では授業前、授業中それぞれに教員向けTips、学生向けTipsをまとめてある。 - 岩崎ひろき「zoomが音悪い問題について。」
ZOOMなどオンライン会議システムの通信量について
ZOOMなどのオンライン会議システムを使用したリアルタイム授業ですが、これは教員側も学生側も安定したインターネット接続環境がないと成立しません。実際にどれくらいの通信が行われているかを実測したデータが公開されています。
- 大向一輝(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)「オンライン講義の通信量」
- 井上 仁 群馬大学数理 データ科学 教育研究センター准教授「Zoomを利用したオンライン授業におけるネットワークトラフィック調査」
ZOOMのセキュリティ問題について
- 東京大学情報基盤センター「Zoomを用いたオンライン講義を安全に進めるために」
ZOOMソフトウェアについては現時点で判明している分は対応済みなので、ソフトウェアをアップデートする。ZOOMを使う側の設定について詳しく解説している。 - 京都大学情報環境機構 情報環境支援センター(オンライン化支援窓口)「Zoom全学ライセンスにおけるセキュリティとプライバシーについて」
- 高倉弘喜(国立情報学研究所)「長期運用を俯瞰した遠隔講義のありかたについて」
ZOOMで一人会議をして講義動画を作る
外国語の授業の場合はZOOMでリアルタイムで学生とやりとりしながら授業を進めることは可能だと思いますが、講義ですと難しいかもしれません。その場合はあらかじめ講義動画を収録しておいて学生に見てもらい、講義動画視聴後にZOOMで質疑応答やグループ討論を行い、まとめのミニレポートをLMS(Moodleなど)に提出してもらうという授業形態が考えられます。
講義動画を収録する方法はいろいろあるのですが、ZOOMを使って収録するという方法があります。ZOOMはビデオ会議のためのサービスですが、一人でもビデオ会議ができるのです。
以下はMacBookとiPadを使用して試してみた報告です。一人会議自体はWindowsパソコンでもできます。
ZOOMには録画機能があり、無料アカウントでも自分のパソコンに録画できます。音声入り動画ファイルと音声のみのファイルを作ってくれます。2分ほど話して録画したところ、5MBの動画と800KBくらいの音声ファイルになりました。
ZOOMでマイクとカメラをONにし、画面共有でPowerPointのスライド等を映しながら話します。こうすると、スライドの横に自分の顔も映ります。自分の顔を映したくない時はカメラをOFFにしておきます。
ZOOMの画面共有にはホワイトボード機能もあります。ホワイトボードにキーボードで文字入力することもできるのですが、フリーハンドで書きたいこともあります。Macのトラックパッドやマウスでフリーハンドで描くのはたいへんです。
iPadやiPhoneを持っている場合は、ZOOMはiPadやiPhoneの画面を共有しながら話すこともできます。
iPadやiPhoneとMacとの接続はUSBケーブルで有線で行うことも、AirPlayで無線で飛ばすこともできます。
こうすると、Macの画面共有とiPadやiPhoneの画面共有を行ったり来たりしながら話すことができます。
Macに iPadを繋ぎ、Apple Pencilでフリーハンドで書ける適当なアプリを使って板書しながら話すと楽です。
「パソコンの音声を共有する」にチェックをつけて画面共有をかけると、iPadで再生している音声もちゃんと流れます。
ZOOMは2020年4月末までの期間限定で日本の教育関係者に対して、無料アカウントの時間制限(3人以上の会議の場合、1回40分まで)を撤廃しています。詳しくは「【Zoom】遠隔授業向け クラウドビデオ会議サービス「Zoom」 ■学校への提供 ■無料(2020年4月30日まで)」や、「ZOOM 新型コロナウィルスに対する支援について」をご覧ください。
ac.jpやed.jpのメールアドレスで無料アカウントを申請すると、2020年4月末までは40分の時間制限が来るとアップグレードしてくれるそうです。
わたしの書いた記事
オンライン教育やZOOMについては以下のような記事も書いています。もしよろしければご参照ください。
- 清原文代「これからZOOMでオンライン授業をしようと思っている教員の方へ」
- 清原文代「オンライン授業とZOOMの記事のまとめ」
- 清原文代「大学のオンライン授業に関する覚え書き」