「の」があるのに、どうして“的”は入らないのですか?

Q:教科書に“汉语老师”(中国語の先生)とか“篮球比赛”(バスケットの試合)という言葉が出てきました。日本語には「の」が入っていますが、中国語は“的”は無くていいんですか?
A:結論から言うとそうです。
最初に“她的笔记本”(彼女のノート)のような例を勉強したので、皆さんの頭の中には“的”=「の」という公式ができているのだと思いますが、日本語の「の」があるところに必ず“的”があるわけではなく、また逆に日本語には「の」が必要ないのに中国語では“的”が必要ということもあります(これについてはもう少ししたら出てきます)。
代名詞や名詞が名詞を修飾するとき、
代名詞+“的”+名詞
名詞+“的”+名詞
は、基本的には「所有」を表します。
“她的笔记本”(彼女のノート=ノートの所有者は彼女)
“图书馆的书”(図書館の本=本の所有者は図書館)
今回の質問の例を見てみると、名詞が名詞を修飾していることには変わりがないのですが、
「所有」ではなくて、前の名詞が後ろの名詞の「属性」(内容や性質、種類など)を表しています。こういう場合は“的”を入れません。
“汉语老师”(中国語の先生)
“篮球比赛”(バスケットの試合)
「中国語」や「バスケットボール」は、「先生」や「試合」の所有者ではありませんね?いろいろな科目の教師がいる中で中国語を教えている先生、さまざまなスポーツの試合がある中でバスケットの試合という意味です。