【今日の主な内容】
・課題のチェック。
・前回の宿題の模範解答配布。
・第4課 p41の会話1、会話2。
・第4課 p44。
・第4課 p45の〔4〕比較文のうち、A比B〜、A没有B〜、A不比B〜。
・第4課 p46の練習2(一部省略した部分あり)
【今日のポイント】
・形容詞は単独で述語になることができる。
(例)他高。(彼は背が高い。)
#英語と比較してみよう。
He is tall.
×He tall.
但し形容詞が単独で述語になると、比較対照のニュアンスが出てくる。
(例)他高,我不高。(彼は背が高いが、私は高くない。)
比較対象のニュアンス無しに単に「彼は背が高い」と言いたければ、程度が高いことを表す副詞である“很”(とても)を加える。このような“很”は比較対照のニュアンスを打ち消すために入っていて、実質的には「とても」いう意味はなく、発音するときも軽く読む。
他很高。(彼は背が高い。)
#他の誰とも比べずに、彼のことだけを言っている。
「とても」という意味を出したければ、“很”に力を入れて強く読む。
他很高。(彼は背がとても高い。)
・反復疑問文
動詞や形容詞の肯定形と否定形を重ねて作る疑問文。
文末に“吗”をつけてはいけない!
読むときには肯定形と否定形の部分を一息で一気に読む。間に挟まった“不”は軽声。
(例)你是不是日本人?(あなたは日本人ですか。)
(例)汉语难不难?(中国語は難しいですか。)
反復疑問文にはできない文がある。
(1)“也”(〜も)“都”(みな)など範囲を表す副詞を含む文。
(2)“很”(とても)など程度を表す副詞を含む文。
なお、これらの副詞を含む文も“〜吗?”を使った疑問文にはできる。
(例)○你也是日本人吗?(あなたも日本人ですか。)
×你也是不是本人?
(例)○你们都是大学生吗?(あなたたちは全員大学生ですか。)
×你们都是不是大学生?
(例)○汉语很难吗?(中国語はとても難しいですか。)
×汉语很难不难?
・比較文
(1)A>B:A比B〜
(2)A<B:A没有B〜
(例)
昨日 気温30度。
今日 気温33度。
今天比昨天热。(今日は昨日より暑い。)
昨天没有今天热。(昨日は今日ほど暑くなかった。)
(3)A≦B:A不比B〜
A不比B〜はA比B〜の単純な否定ではない。AはBの程度を越えていないということであり、AがBより程度が低い場合に加えてAとBが同じくらいという場合もある。相手がA比B〜であると思いこんでいるのに対して反駁するニュアンスがある。
(例)
张:今天比昨天热吧?
(今日は昨日より暑いでしょう?)
#張さんは今日の方が暑いと思っている。
李:今天不比昨天热,也是30度。
(今日は昨日より暑いというわけではないです。今日も30度です。)
#李さんは張さんの思いこみに異を唱えていて、今日は昨日より暑いわけではなく、今日も昨日と同じくらいの暑さだと言っている。
(4)比べた時の差の量の言い方
A+“比”+B+形容詞+差の量
(例)他比我大两岁。(彼は私より2歳年上です。)
#差は形容詞の後に置く。“大”(年上)“两岁”(2歳分)
#日本語と語順が違うので注意!
【今日のおまけ】
・这个比那个好。(これはあれより良い。)
・这个比那个贵一点儿。(これはあれより少し高い。)
“一点儿”(少し)の位置に注意!
・大阪没有北京冷。(大阪は北京ほど寒くない。)
・「おいしい」には2種類の言い方
飲んでおいしいは“好喝”hǎohē(hao3he1)。
食べておいしいは“好吃”hǎochī(hao3chi1)。
・誉め上手
あくまで私の印象ですが、日本で生まれ育った人はつい照れてしまって人をなかなかうまく誉められないことが多いようですが、中国の人はそれに比べて人を誉めるのがうまいと感じます。相手が誉めて欲しいところを探しあてて誉めることはコミュニケーションを円滑に進めるために有効です。皆さんが中国語を習っていて少し話せるとわかると、中国の人はきっと“你的汉语真不错啊。”(あなたの中国語はうまいですねえ。)と言ってくれるのではないかと思います。そう言われたら、“谢谢。”(ありがとう。)と返しても間違いではありませんが、“哪里,哪里。”(いやあ、そんなことないですよ。)と言った方がもっと中国語らしい返し方です。
・「中国人は〜だ。」という言い方は果たして正確か?
ところで、これまで「中国では〜」という形で中国の文化や習慣を紹介してきました。しかし、これはおおざっぱに言えばこういう傾向があるように見受けられるという話であって、全ての中国人に当てはまるわけでは決してありません。1億余りの人口しかない日本でも人の考えや行動様式は人それぞれ異なります。ましてや中国は13億も人口があり、考え方や行動様式の幅は日本よりずっと広いのです。
突然ですが、皆さん、印象派の絵画を見たことがありますか?印象派の絵の中には点描という技法で描かれているものがあります。近づいて見るといろんな色の小さな点がたくさん描かれています。遠く離れて見ると、様々な色の点が混じり合って一つの形に見えます。「○○国の人は〜だ。」という言い方はこれに似ていると思います。集団として見ればある一つの共通点があるように見えるということであって、具体的な個々の行動のレベルに還元すれば、結局のところ個人差の方が大きいのです。
【小テスト予告】
来週(6/29)小テストを行います。範囲は以下の通りです。
第2課
第3課
第4課 p41の会話1、会話2。
第4課 p44。
第4課 p45の〔4〕比較文のうち、A比B〜、A没有B〜、A不比B〜。
第4課 p46の練習2
問題形式など詳しくはプリントの倉庫から今日のプリント(050622W2)をダウンロードして下さい(要パスワード)。