Q:教科書には“汉语”と“中文”という言い方が出てきました。どちらも中国語という意味だと書いてありましたが、何か違いはありますか。
A:・中国語のことは中国語でいくつかの言い方があり、ニュアンスが異なります。
学術用語としては“汉语” 、漢民族の話す言語という意味です。
“中文” は教科書に出てきたように話し言葉としての中国語を指すこともできますが、文字で書かれた中国語というニュアンスを持っています。例えば中国語で書かれた小説は“中文小说” と言います。また中国の大学の学部名に“中文系” というのがありますが、これは中国語中国文学部という意味です。
“中国话” は特に話し言葉としての中国語を指す少しくだけた言い方です。
“普通话” とは中国語の共通語(標準語)のことです。
なお、各地の方言は、地名に“话”をつけて、例えば“北京话”(北京方言、北京語)、“上海话”(上海方言、上海語)“广东话”(広東方言、広東語)などと言います。
“普通话”は、“北京话”をベースにしていますが、全く同じというわけではありません。
台湾では中国語の共通語のことは“國語” と言います。
“华语” には海外で暮らす中国系の人々が話す中国語の共通語というニュアンスがあります。