Q:中国語に受け身文はありますか?
A:あります。以下のような構文をとります。
受け手+“被”+(仕手)+動作行為。
受け手+“叫”+仕手+動作行為。
受け手+“让”+仕手+動作行為。
(例)
钱包被人偷了。(財布を人に盗られた。)
钱包叫人偷了。(財布を人に盗られた。)
钱包让人偷了。(財布を人に盗られた。)
“被”は動作行為の仕手を省略することができます。
钱包被偷了。(財布を盗られた。)
“被”“叫”“让”といった受け身のマーカーを使った受け身文は、話し手にとって何らかの被害感(都合の悪いことや嫌なことをされてしまったという感覚)を伴うのが普通です。
但し、“被”については被害感を伴わない受け身文もあり、主に書き言葉の中で使われます。
上学期,我被大家选为班长,我很高兴。
(前の学期、私はみんなからクラス委員に選ばれて、とてもうれしかった。)
みなさん、すでに中日辞典を購入していますよね?辞書と言えば、単語の意味を見るだけと思っていませんか?最近の中日辞典はコラム欄が充実しており、文法、文化、習慣など、さまざまな知識を得られます。この機会にぜひ一度見てみてください。受け身文に関しても、以下の中日辞典にコラムがあります。
相原茂編著『はじめての中国語学習辞典』(朝日出版社 2002年)p88〜89
北京・商務印書館 小学館共同編集『中日辞典 第2版』(小学館 2003年)p70
相原茂編『中日辞典 第2版』(講談社 2002年)p66〜67
相原茂・荒川清秀・大川完三郎主編『東方中国語辞典』(東方書店 2004年)p60
中国語文法に興味がある人、私のホームページに日本語で読める中国語の参考書についてまとめてありますので、これも一度見てみて下さい。